【ネタ】 ジャズピアノが弾けるようになりたい。

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}みんなは今、習い事するなら何をしたい? ブログネタ:みんなは今、習い事するなら何をしたい? 参加中

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昨日は、あーちゃんの仲良しBF・大ちゃんの2歳の誕生日でしたよ、奥さん。
で、
今日は天気も良かったので、我が家と大ちゃんファミリーとで公園ピクニックを企画。
…したんですがねぇ。主役の大ちゃんがちょい鼻風邪気味。
なので、
大ちゃん家にお呼ばれしちゃいました♪
家庭訪問、だ~い好きなんですよ、オイラ。
ピクニック仕様のランチボックス抱えて、おぢゃましちゃいましたっ。

↑ 大ちゃんの木馬をゴキゲンで乗りこなすアーちゃん♪
2年前、大ちゃんママのご実家が購入した土地に二世帯を建ててご一緒に住んでいらっしゃるわけですが、
大ママのおかあさまはピアノの先生。しかも大ママのお姉さまはフランス在住のピアニスト!
最近、パパンのエレピをピンポロピンポロ♪いたずらしてる天音ちゃん。
さっとグランドピアノに座らせて、弾く姿をチェックし始めるピアノ教師・大ママンママン。
「あら、このコ。ちゃんと弾けそうね」とほめられて嬉しい親バカンなパパリロ夫婦(呆
ステレオ・コンポから、ジョージ・ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」が流れた途端、
見事なステップを踏みながら指揮をするダンシング・コンダクターな大ちゃん。
ものっそ、チャーミングなり。
ジャズのアレンジが心地いいらしい。
ジャズピアノ、素敵だものね。
「あーちゃん、よかったらピアノも習いにおいでね」と声かけてもらいましたが、
あーパパが教わりに行っちゃダメですかね?(ねっ!

大ちゃん家の愛犬、ピションフリーゼのマチュ君です。

【ネタ】 ポールとジョージのDOUBLE SHOT

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}【スターバックス】シークレットイベントご招待 for Men (女性可) ブログネタ:【スターバックス】シークレットイベントご招待 for Men (女性可) 参加中

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いや、別にビートルズ的な話ぢゃないんですよ、奥さん。パパンです。
プチメでご招待いただいたブロガーイベント「スターバックス DOUBLE SHOT 発表会」行ってきました。
サントリーから発売されるRTD商品*第2弾、それがDOUBLE SHOT。
*RTD Ready To Drinkを意味する、スタバのコンビニエンスストア向け開発商品
好評だったRTD第1弾 DISCOVERIES を受けて待望の第2弾は商品化まで2年をかけたそうです。



↑ 夜の時間帯の記者発表ということで用意していただいた東京會舘のサンドウィッチですが、、、これってコンビニ・ランチのパターンですよね、、、うーん。ちょっと、相性は良くなかったな。


↑ スタバ的スター、ポールさんとジョージさんです。
*極東地区ディレクター、ポール・クラフト氏と、日本に二人しかいない‘黒エプロンさん’、コーヒースペシャリスト江嵜譲二氏ですね。
さて、今回の主役DOUBLE SHOTは、2種類。
‘エスプレッソ・ドッピオ’(ブラック)と‘エスプレッソ・コンパーナ’(ミルク)
いずれも、芳醇で厚みのあるアラビア種独特のエスプレッソ・ロースト香とまろやかな口当たりが旨い。
たしかにプレミアム感がありますが、それも飲んでみたらの話で、
140mlで170円という価格は、けっこう冒険なのでは?
それにマーケティング的には、やはりM1層の‘朝缶コーヒー族’狙いだし。。。
テイスティングした印象からすると、むしろF1層の‘お茶の時間’にささる味だし、イメージかな。
大体、スタバ・マニアぢゃ無い限り、店で飲めないからって、
わざわざコンビニでスタバ印の缶コーヒーは買わないと思う。
あと、
会場で「自販機での展開」を提案した方、商品の品質管理上、かなりムリだと思います。
ポールさんは「ホットもオイシイ」と云ってましたが、それは自販機で温めた状態の商品を飲んでいないから言えたわけで、原材料としてこれほどまでに味を決定付けているミルクを、理想的な状態で維持できるとは思えないです。
さらに、
ホット缶だと、それこそ「缶の口当たり、鉄の風味が苦手」と発言した女性が指摘した不味さに繋がるのではないかと。


以下、業務モードでスミマセンが。
スタバ店舗開発担当の方、わが街・花小金井に是非とも出店願います。
ここ2年で駅前再開発に伴う流入人口が爆発的に増えております。
中でも元F1/M1の子育てファミリー層と喜悦大、一橋、学芸大、武蔵美などの学生層が特に顕著です。
特に、ファミリー層については「首都圏で子育てしやすい市町村ベスト10」(HOMES調べ)の中にランキングされたことで、さらに人気が高まっています。
また去年、駅前南口の開発中には現在ミスドとドミノピザ、ソフトバンクショップが入っている店舗に
スタバ+TSUTAYAブックスが来るという噂が盛り上がったくらい、潜在需要が極めて高いと思われます。
西武新宿線で5番目に利用客が多い駅ながら、商圏に魅力的な店舗がないため、
客を取りこぼしている、実にもったいない地域なのです。
是非是非、ご検討ください。

↑ で、いろいろおみやげいただきました。ありがとうございます。
せっかくシークレットイベントというのですから、ブロガーが思わず「薦めずにはいられないっ!」
という、サイバーエージェントらしい仕掛けが欲しかったところですね。
惜しいっ!
*商品発表会場の様子(動画)↓

http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=1136983

【ネタ】 犬娘クーさん特集

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}飼ってみたい動物は? ブログネタ:飼ってみたい動物は? 参加中

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時々、つか、よく思うんですけどね、奥さん。

ウチの犬娘、自分のことを人間だと思ってるんぢゃないかと。

あきらかに

飼われているカンジぢゃないよね

どーなの、こんな甘えたDNA

いつかお別れする日が来たとしても、やはり、この犬娘のDNAを家族にするんだろうなぁ。

【ネタ】 マイ・ホームタウン、それはハナコ。

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}あなたの好きな街は? ブログネタ:あなたの好きな街は? 参加中

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小平市花小金井。
西武新宿線全線で、朝晩の昇降客数は第5位。
この土地にはじめてきてから、4半世紀が過ぎました。
21歳まで、一番過ごした街は杉並区荻窪。
中央線沿線の住宅街らしい、穏やかな時間が流れる街でオイラは育ちました。
ティーンになると隣町・高円寺、中野、あるいは西荻、吉祥寺と足を伸ばして遊ぶ、楽しい青春時代。
と、
21歳の誕生日を迎える直前、オイラの定期預金が空っぽに。
おふくろが勝手に引き出して、共同名義で今のマンションを購入する、という暴挙に出ました。
世田谷・用賀や目黒・馬事公苑など、他にも候補のマンションはあったはずなのに、結局なぜか花小金井。
高校時代、隣町の田無に住んでいるヤツに
「キミんちのほう、まだウルトラマンが本放送でやってるんでしょ」とバカにしていました。
当然、引っ越して電話をひいた途端、彼から
「どう? ウルトラセブンやってるでしょ?」とチェックが入りました。
いや、正直室内アンテナなしで、TVKがノイズなしで受信できましたがなにか。
天気が良い日は、びわこテレビも映りました。
朝夕、陽に染まる秩父連山が美しいベランダで、
●鷹山上空で旋回する日航機を目撃した日もありました。
部屋に連れ込んだAV女優が、翌朝半裸のままベランダに立ったので、
通勤電車待ちのサラリーマンが大騒ぎするという事件もありました。
駅前の立食い蕎麦屋さんは、ほぼ毎日食べに行ってましたっけ。
競艇ぐるいの長男が家と店の権利書持ち出して、借金取りに追われるようになり、
いつのまにか駅蕎麦は、なくなってました(泣)
1Fのオシャレなカフェレストラン「ペパーミント・ヴィレッジ」の常連女子大生たちには、いろいろな意味でお世話になりました。
その後、カフェレストランはデッカいレンタルビデオに変わり、そしてクリーニング屋と不動産屋さんに。
花小金井銀座通りと呼ばれた1Fのテナントは4代ほど代替わりして、今はスナック街になりました。
引っ越してきてすぐ、家庭教師をやった生徒さんは、
今、マダム相手に不思議な趣味のお洋服を売るブティックのオーナーさんです。
長いこと開発が進まなかった南口も、今や幕張並みの高層マンションが立ち並ぶ街並になりました。
一方で、昭和のまま取り残されたような、昔ながらの通りもあります。
クーさんの散歩で迷い込んだ、巨大な空き地そのまんまの児童遊園は、
まんま、この辺りの特徴を表しているように思います。
そして、なぜかこの土地で生活した人間は、
不思議なことに、この街に戻ってくるのです。
オイラも5年ほど港区民だったり、2年ほど渋谷区民だったり、横浜市民だったり。
あ、
2、3年は旅人だったっけ。
でも、
特にこの5年、すっかり地元民生活です。
朝、クルークの散歩で逢う顔見知りと、娘の話をしたり、
夕飯の買い物に立寄ったマーケットで、肉屋の大将と世間話をしたり、
床屋の若旦那やバーのマスターたちと、祭りの企画で盛り上がったり。
ホント、この街が好きだなぁと思います。
娘が生まれて以降は、なんらかのカタチで、地元に恩返しができたらと考えるようになりました。
子育てパパのための「花小金井お散歩マップ」を作ったのも、その思いがキッカケでしたっけ。
今年もあと3ヶ月になってしまいましたが、地域NPO設立、実現させたいなぁ。

男はみな、少年のココロを持っている。 *自己愛ビシバシの追加写真うpしました

とか云ってますが、単に大人げないだけです。オイラの場合。

今でもガンガンにスカートめくりとかしたいもん。
捕まるから、やんないけど。




美人妻の尻は、毎日さわってますよ。
もう、イタリア人並みに。
こいつの尻はなぁ、村一番って評判だったんだ。がはははh(とワインを、ガバァ~~っと飲むカンジ。
キレイな逆ハート形なんですよ。ホント。
さすが元新体操選手、三十路ッコなのにタレてないんですっ。
美人妻というか、美尻妻と云いたいっ!声を大にしてっ!!
あ、
娘のプリンプリン尻の魔力には敵いませんがね。
で、
昨日の人気検索ワードが気になったので…
1. 割礼
2. 國重友美
3. 西村和彦
4. COCOLO
5. 魔裟斗
6. 我が敵は我にあり
7. ビッグダディ
8. 寿司占い
9. ストレイテナー
10. とらドラ
by iGoogle
マサトくんとサトーくんの試合、皆さんはどう思いました?

【ネタ】 君は目を閉じて…

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}秋の夜長に聴きたい曲は? ブログネタ:秋の夜長に聴きたい曲は? 参加中

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「アイム・ノット・イン・ラブ」や「愛ゆえに」など、隠れた名曲が多い10CCは
72年に結成されたバンド。当初は男4人組ということと、彼ら自身がやらかしてたパロディから、
ビートルズ気味のポップグループではなかろうかと思われていたようですが。
30年経っても色褪せることのない煌めきを放つ楽曲は、やはり天才の域ではないかと思われます。
後に脱退するゴドレイ&クレームは、85年に名曲「クライ」のヒットで一時カムバック。
当時、MTV全盛時代であり、デュランデュランやポリスのPVディレクターとして名を上げました。
一方、エリック・ステュアートとグレアム・グールドマンのふたりは10CCの名の下に活動を続けましたが、コンスタントなヒットには恵まれることなく、エリックはウイングス後のポール・マッカートニーとの活動を、グレアムはWAXというバンドで現在も活動を続けています。
さて、
そんな彼らが長いブランクの末、80年代初頭にリリースしたアルバム『ミステリーホテル』(TEN Out Of TEN)は、それまでの10CCサウンドの集大成ともいえる、カラフルなオムニバスアルバムでした。
レコードセールス面ではヒットとは云えませんでしたが、そこに収められたピアノ・バラード「君は目を閉じて…」Ling Here with You は、3分足らずの小品ながら、あまりにも美しい旋律が感動的な名曲。
すこし肌寒い秋の夜。
人恋しさを感じながら、この曲を聴くと、
本当に側にいて欲しいひとのことを、思ってしまいます。
来月、初回限定の紙ジャケットでリマスタリング版が再リリースされるのですが、
今度ばかりはスマッシュヒットとなることを祈ってやみません。

【ネタ】 塩豚まん、わが愛。

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}中華まんの好きな種類は? ブログネタ:中華まんの好きな種類は? 参加中

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めっきり寒くなりましたね、奥さん。
これからの季節は、お散歩途中の中華まんがオイシイんですよね。
パパリロ的オススメはローソンの「旨塩豚まん」、でしたが。
最近は中国製食品は怖くて怖くて。
いま、我が家にはホームベーカリーがあるので、
近々、中華まんも自作してみようかと思っております(ホントよっ!
あ、
今日はミスドに行ったので、ミスター飲茶の肉まんを買おうと思ったら、品切れとなっ!
ったく、オールドファッションも品切れだったし。花小金井店、だいじょうぶかよ。
ちなみに、もっとも馴染みなのは中村屋の中華まんです。
なぜならば、実家で売っていたからっwwww
そう、この季節になると、実家でお店番をしていたときのことを思い出します。
あんまんが熱過ぎて、入れ歯を飛ばしちゃった婆ちゃん、いたなぁ、とか。
そいえば、
いなげやの安売りで6ヶパック、出てたな。
明日買って来ようっと!

セプテンバー・ヒーロー SEPTEMBER HERO(葉山罫・短編小説集「恋愛観測」より)

朝を待つ波に身を任せて、過ぎた恋の想い出に耽るサーファーは、いない。
それは歌の世界だけだ。センチメンタル過ぎる。
波の状態が安定している明け方の春の海は、想像以上に騒がしい。
特に、今朝の波のような最高の状態だと、
誰もが真っ先に、その波を掴みたがる。
オイオイッ!オイオイッ!!
若い声。強い声。
パドルのしぶきの間から聞こえてくる追い越しのコールは、
サーファーのクラクションだ。
朝の喧噪は、こんな海の上でも変わらないのか。
苦い笑いが、こぼれる。
まったく人生なんて、間抜けなくらい変わらないものだ、と思う。
あんな、世界が終わるような思いをしたのに。
昨夜、彼は恋人に突如、振られたのだ。
波頭が砕けた。
最初に波を掴んだ奴が、ガッツポーズのまま、緩やかに沈んだ。
そろそろ、出勤時間だ。
「おはよう!山本さん」
田村和也。28歳。営業企画部のサブマネージャー。
入社3年目以内の女子社員には、とても人気がある。
しっかりと日焼けした顔。
山本優香の肩から計って、優に30センチは上だ。
「あ、田村さん。おはようございます」
田村が笑った。
真っ白い歯がこぼれる。ドキリとした。
毎朝、どれだけペーストを使うのだろうか。
「相変わらず早いね。いつも何時に起きるの」
「ウチ、けっこう近いんですよ。8時に出れば、余裕でこの時間なんです」
「山本さんっ家、どこだっけ?」
「門仲です。生まれてからずっと。田村さんは湘南でしたよね」
「茅ヶ崎。けっこう月曜の朝とか、やばいよ」
「今朝もサーフィンしてきたんですか?」
「もちろん!今度、一緒にどう?」
「あ、私、泳げないんですよ。だからムリ」
「即答、だね。なんならビーチで見ててくれるだけでもいいよ」
「それって、浜辺の未亡人ってやつですか?」
「へ、詳しいね。昔の彼氏がサーファーだったとか?」
「惜しいっ!私、角松敏生のファンなんですよ」
「え、それって。。。」
「バブルの頃に人気のあったミュージシャンです。最近、復活したみたいで」
「新井さんあたり、詳しそうだね」
「え、なんでわかったんですか?彼女からCD借りて好きになったんです」
やっぱりそうか。
新井敬子、35歳。管理部総務課に17年勤務している。
昨日の夜まで、6年間連れ添っていた彼の彼女だった。
「この曲って私みたいだよね。去年結婚した姉も大好きだった」
海に向かうクルマの中で、角松敏生の曲を流しながら、彼に笑いかけた。
4年前の夏の終わり。
彼は初めて「Beach’s Widow 浜辺の未亡人」という言葉を知った。
敬子は泳げない訳ではなかった。
「30歳近くにもなって水着になる自信がなくなったのよ」と
いつも彼が海からあがってくるのを波打ち際で待っていた。
大きなタオルを拡げて、手際よく濡れたカラダを拭く敬子を
彼は、母親のように思っていた。
~  ~  ~
「あのう、新井さんって、サーファーの彼氏とかいたんですか?」
今日の昼のお弁当組は、山本優香と新井敬子のふたりだけ。
会議室の机の上では、ささやかなおかずの交換会が始まっていた。
敬子の箸が一瞬、止まった。
「そうね、いたわよ。つい最近までね」
「そっか。なんか朝、田村さんと一緒になったんですけど、新井さんのことが話題になったから」
感づかれたかな…。
どちらかというと、優香は勘の鈍いタイプなのに。
「彼、なんて?」
「あ、別に。角松敏生の曲の話になって。そしたら新井さんあたり詳しそうだねって」
なんだ。よかった。
別れたとたん、急に口が軽くなる男がいる。
一瞬、和也も同じタイプなのかと勘ぐった。
そう思った自分が、悲しかった。
昨夜のことを思い出して、気持ちがざらついた。
別れのキスも、きちんとした話し合いもできなかった。
それが、悔やまれた。
和也とは彼が入社以来の付き合いだった。
若さにまかせた乱暴な告白が新鮮に思えて、3度目の飲み会の後、彼を受け入れた。
思ったよりも繊細で優しい愛し方に、戸惑いと目眩を覚えながら
海の底へと沈んでいくような安心感と疲労感に包まれた。
朝、一緒に会社に向かう道の途中で、和也が切り出した。
「ねえ、敬子さん。俺と一緒に住んでくれませんか」
当時、敬子は吉祥寺のワンルームで一人暮らしをしていた。
築20年以上、古い造りのマンションは、天井も低く、日差しが弱い
あまり魅力的な部屋ではなかった。
それから二人は休日を使って、まるでデートするように部屋探しを楽しんだ。
夏が終わろうとする頃、海まで徒歩圏の低層集合住宅を見つけた。
神奈川県茅ケ崎市。
会社からは遠く、終電も早かったが、二人にとっては天国のような部屋だった。
日差しが部屋の奥まで差し込む、少し広めのリビングに敷かれたマットの上で
二人は何度も魚になった。
夕方になる少し前に、近くの古い商店街に連れ立って、新鮮な魚介類や野菜を買い込むと競い合うように夕ご飯の支度をし、たっぷりとお腹に詰め込む。
代わり映えしない日常の中で、二人の季節はきっかり5回巡った。
「新井君、ちょっと」
管理部長の青木から声が掛かった。
先週、連続して小さくないミスを繰り返した。
基本的な、しかし、致命的な業務上の失敗だった。
「個人的な事情は問わない。だから、黙って辞表を出してほしい」
普段は冗談ばかり言っている上司だが、さすがに声が固い。
小さな会議室。二人だけだ。うなずくほか、なかった。
少しだけ、涙が出た。
「顔を直してから、席に戻ってくれ。…すまない」
青木は先に部屋を出た。
その夜、家に帰ってから和也に会社を辞めなければならなくなったことを話した。
彼は激怒した。
「ちょっと、あんまりだよ。なんで、敬子が辞めなきゃなんないんだ。上司ならば奴が辞めればいい。
上司は部下の仕事に責任を持つべきだろ」
「いいのよ。悪いのは仕事ができない私なんだから。長いこと同じことばかりやってきたから、状況が変わったことに気がつかなかったのね。自分で業務を工夫することも、できなかったし」
「だからって何の指示もなかったんだろ?動きようがないじゃないか」
「!? 和也は誰かに指示されなかったら、仕事できない人だったっけ?」
思わず声が尖った。
「なんだよ!俺は敬子のためを思って言ってるのに」
「同情なんて。。。私を見下してるってことじゃない。そんな慰めなんて、優しくないよ」
これ以上、何かを口にしたら、物騒なことになりそうな険悪さが、空気に混ざり始めていた。
「私、ちょっと出てくるわ」
タバコをつかんで、部屋のドアを開けた。
とたんに腕をつかまれ、振り向かされた。
「いやっ。やめてよ!」
「待てよっ。俺の気持ちも知らねえで!!勝手なことばかり言いやがって。青木のことまでかばうなんて。あいつと寝たのか?!」
地雷が、踏まれた。
男として、言ってはいけない言葉だった。
敬子は、心が急激に冷え込んでいくのを感じた。
「も、終わりにしよ…」
この6年、けっして一度も口にしたことのない言葉だった。
少なくとも、敬子から切り出したことは一度も、なかった。
その瞬間、和也は彼の大切な存在を、失った。
4週間後、敬子が辞める日、和也は出社したばかりの青木を殴り倒した。
したたかに床に叩き付けられたその横顔を、さらに蹴り上げる。
派手に朱が飛んだ。
元族あがりと噂の開発課長が、切れて暴れ続ける和也に飛びかかていった。
ようやく駆けつけた警備員たちに取り押えられた後、和也は懲戒免職処分となった。
私物ごと文字通り、会社から放り出された。
半年が過ぎようとしていた。
毎日毎日、海にも入ることなく、ダラダラと過ごす日々が続いていた。
敬子と青木が結婚したという噂が流れてきた。
不思議と心は波立たなかった。
敬子との月日は、あっという間に現実味を失っていった。
ある明け方、突然、山本優香が訪ねてきた。
「田村さん、海行きませんか?」
「なんだよ、突然」
「私の目の前で、波に乗ってください」
思い詰めたような瞳が、少し腫れぼったい。
徹夜で考えて、やってきたのだろう。
「田村さん、ずっと私のヒーローだった。。。」
最悪のタイミングの告白だったが、ガツンと、きた。
青春の眩しさに包まれた優香の姿があった。
まっすぐに、がむしゃらに。
腐りきったヒーローの和也を、ひっぱりあげようとしている。
胸が熱くなっていた。
ボードとウエットをつかむと、裏に止めたワーゲンに走る。
優香が追ってきた。
助手席側のドアを開け放った。
「乗れ!早く!!波に、間に合わねえ!」
「うんっ!」
膝丈のスカートが捲れて、足の付け根が見えた。
パームツーリー柄のビキニ。
波乗りを始めた頃に見た、映画「ビッグウエィブ」に出てくるカリフォルニアガールを思い出す。
白い、柔らかそうな肌が、少しだけ生々しい。
10分後、オンボロのシャシーが吹っ飛びそうな勢いで砂浜に突っ込む。
素早く服をぬぐ。ニットのショーツ一枚になって、ウエットをつける。
パワーコードをつけると、和也は叫びながら狂ったようにパドルを始めた。
食い入るように、優香が見つめている。
しばらくすると雨が降り始めた。
波が高い。
波頭が砕ける。勢いが、すごい。
思わず鳥肌が立つ。
何度も岩床に叩き付けられそうになる。
それでも和也はテイクオフを繰り返す。
優香が叫ぶ。
「あきらめないでよ!田村さんは、私のヒーローなんだから。ヒーローなんだからね!」
秋がはじまったばかりの海で、しばらく死んでいた男が
ふたたび最高の波を捉まえようと、もがいていた。
真剣で、まっすぐな瞳が、その姿をしっかりと追い続ける。
遥か水平線のあたり、淡く蒼いグラデーションは熱を帯びたように赤く変わり始めた。
新しい一日が、はじまろうとしていた。

サクラフル (葉山罫・短編小説集「恋愛観測」より)

ゆうべ見た夢は、淡い紫陽花色の雨に包まれる夢だったので、
あの頃、あなたと過ごした海沿いの町に行きたいと思ったのです。
目覚めたときから、なんとなく落ち着かなくて。
母に「あじさいって、まだだよね」って聞いてみたりして。
「あらあら、気が早いわね。今ならきっと櫻がきれいなんじゃない?」
なんて言われたものだから。
来ました。来ちゃいました。
もちろん、あなたは一緒じゃなくて。
だから、車なんかじゃなくて。
ゴトゴトと江ノ電に乗って。揺られて。
あなたに勧められてはじめたボディボードも、
最近はすっかりごぶさたです。
生まれてはじめて波をつかんだ時、
鎌倉高校の前を、この黄色と緑色の小さな電車が見えたんだ。
あっという間だったけど、まるで波の上を滑る不思議な電車みたいで。
ほら、ふたりではじめて見に行った映画に出てくるヤツ。
(そういえば主人公のコ、わたしと同じ名前だったね)
そんな素敵な景色、誰にでも見れるもんじゃないよねって、
あなたが 笑った。
そう、あのときだ。
きっとあの、あなたが笑ったとき。
ワタシ ハ コイ ニ オチタ
わたしは 恋におちたんだ。
あなたが笑ったのも、
わたしが泣いたのも、
はじめてキスしてくれたのも、
みんな、この景色の中だった。
二人で歩いた季節を感じながら、とにかく今日は一人で歩いてます。
渚を背にして、まっすぐ。静かな商店街を抜けて、坂をあがって。
途中で、コロッケを買い食いして。ホクホクしながら。
小高い山のうえにある静かな公園も、そこから足を伸ばして、
おこずかいが増えるようにと願掛けした弁天さまも、
みんな変わらず、ふつうにそのままで。せつなくて。
あじさい、見たいなぁ。季節は、まだなんですけど。
雨が降ったあとの、お寺の境内って
こんな静かできれいなんだ。
知らなかったな、たたずむ時間も大切だってこと。
ごめんね。
わたしたち、急ぎすぎたね。
いま、ふと思ったのです。
ひとのこころのあいだに咲く花があるとして、
きっとそれは芽吹くまで、いっぱいいっぱい時間のかかるシロモノで。
やっと葉っぱがひらいても、ぜんぜん気を抜けないほどデリケートで。
あんまり世話がかかるものだから、
途中で「もぉ、いいやっ」なんて投げ出したりして。
でも、そんだけ苦労してるから、いざ咲き誇ると、すっごくキレイだよね。
あいかわらずやっぱり弱いんだけど、キレイ。
いつまでも気持ちに残るような、あざやかさ。
だから、わたしたちは、一生懸命その花の種をまき、花を咲かせる努力をするんだ。
強い風にも、冷たい雨にも、負けない花を育てたい。
いつまでもいつまでも、色褪せない花を咲かせるんだって。
ごめんなさい。
わたしは花を世話することを、怠けました。
おかげで私たちの花は、色褪せて、枯れた。
あなたが植え直した種も、省みることなく。
いま、櫻が降ってきました。
櫻って花は、散らないんです。
それは降るのです。降る花、降る時。
櫻、いっぱいですよ。
サクラフル。
櫻、降る。

帰京 (葉山罫・短編小説集「恋愛観測」より)

妻を待っていた。
外でこんな風に待ち合わせをするのは、本当に何年ぶりだろうか。
銀座、瓦斯燈。
求婚時代にふたりでよく足を運んだ、老舗のバーだ。
元々は妻も私も、中央区で生まれ育った。
都市開発の遠心力で、互いの実家は東京の中心から100キロ以上離れた郊外へと移っており、私たちの生活もまた、そこにある。互いの親が逝き、子供たちも独立した今は、いささか手に余る広さの家にふたり暮らしだ。
人生を一日に例えるならば、今の私たちはちょうど日盛りを過ぎたところだろうか。
すこし歩を緩めて、一息つける木陰が欲しくなってきた頃だ。
ある朝、先に支度を整えて朝刊を広げている私に、妻が切り出した。
「ねえねえ、今夜仕事帰りに銀座でデートしない?」声が、華やいでいる。
慌ただしく勤め支度中の妻を見る。
ルージュを引く横顔に、なんとなくドキリとした。
「どうしたの?急に」
「えっ、今日残業なの?」ちょっぴり声が尖る。
「いや、別段なにもないけど」
「だったら瓦斯燈に8時。時間厳守でお願いします」
仕事モードの口調で畳み掛けられた。
「はい、了解しました。では、先に出るよ」
鞄を掴み、玄関に向かう。
ドアの前で腕をつかまれた。振り返る。
「瓦斯燈。8時よ。プレゼントあるから」
きちんと化粧した妻の顔が近づき、唇が触れた。
瞬間、20年前の、あの給湯室での出来事が蘇った。
まだ妻になる前の彼女の行動は、大胆だった。
煮え切らぬ私に、自らの気持ちを宣言した後、唇を重ねてきた。
情熱的な、ただ一瞬のキス。
脳の中で白い爆発が起こり、めまいがした。
そのときから私たちの時計は、同じ時を刻むようになった。
出がけにキスをする習慣を忘れてしまったのは、いつからだったのか。
今日は不意打ちをくらった。
一日中仕事に追われまくり、気がつくと定時を過ぎていた。
「いかんな、間に合わないぞ」思いがよぎる。
ふと、部下の木村課長と目が合った。
「次長、あとは私の方で」と、一言。
こんな関係で、そろそろ5年になる。
年齢は私より一つ上なのだが社歴は浅く、身分的に割を食っている。
できる人なのだが、会社も見る目がないと、いつも思う。
「そうですか。では、よろしく頼みます」
一礼してオフィスを後にする。タクシーをつかまえる。
「銀座、ソニービルね」
ドアが閉まる。タクシーは静かに夜へと滑り出した。
妻は時間通りにやってきた。
「待たせちゃった?」
「ああ、死ぬほど」
「あら、致死量超えるほどお飲みになったのかしら?」
バーテンダーの能坂氏が吹き出した。
彼との付き合いもずいぶんになる。
美味しいカクテルを産み出すテクニックもさることながら、
夜の銀座の楽しみ方をいろいろと教えてくれる。
私にとっては、おとなの遊びの師匠でもある。
「お連れ様、あちらでお待ちですが」
意味ありげな仕草で、店の奥のボックス席を指し示す。
妻は心得たように頷くと、私の肩をポンと叩いて促した。
歩き出す。その先に、さわやかなブルーのスーツが良く似合う若い男の姿が見えた。
席から立ち上がると、深く会釈する。
「こちら日本建物の上杉さん。私たちの新しい住まいを探してくださってるの」
目が丸くなる。たぶん口もそうなっているだろう。
「上杉です。申し訳ありません。なにぶん奥様から旦那様にはご内密に、ということでしたので」
「はあ…松井です」思わず名刺を取り出す。勤め人の野暮な儀式だ。
「ねえ、聞いてないよ。ひどいじゃない。しかも内緒なんてさ」
妻がいたずらっぽく笑う。
「へえ~、聞いてなかったんだ。言ってたはずだけどな、わたし。子供の手が離れたら、故郷で暮らしたいって」
「だって君の実家、けっこう遠いじゃない。この歳であそこから都内に通うのはしんどいよ」
「あのね、ひとの話はよく聞くものよ。私はね、私たち二人の故郷に住むって言ってるの」
少し苛立った様子に面食らっていると、上杉氏が助け舟を出してきた。
「松井様、奥様は中央区およびその周辺のリノベーションおよびコンバージョン物件をご依頼になったんです。今のお住まいよりもお二人の職場に近く、生まれ育った街か、その側がよろしいということで。
条件的に見合ったものが揃った段階で、一度ご報告させていただきましたところ、もっとも条件に合った物件をご主人と一緒に内見したいと申されました。そこで、今夜この近くのマンションをご案内するお約束をいただいておりました」
「ここの近くって、銀座のど真ん中だよ」さすがに声が大きくなる。
私の収入や、あと数年後にはやってくる定年のこと。いくら妻が共働きで、郊外に戸建てを所有しているとはいえ、銀座に住むなんぞ、なんと無謀なことではないか。
「奥様が出された条件は4、000万円台までの2LDK以上で、銀座あるいは新橋に徒歩圏内の物件ということでした。その時点で私がおすすめできる該当物件は10件以上ございました」
「10件ですって」
驚いている私に、上杉氏はリノベーションやコンバージョン物件について、詳しくわかりやすい説明をしてくれた。
カクテルを3杯飲み干した頃には、私たち二人の銀座暮らしは、すっかり現実味を帯びたものになっていた。
妻が言った。
「私たちの街って、ここだと思うの。銀座。ねえ、ここに戻ってきたいと思わない?」
上杉氏とともに3人で瓦斯燈を出て、歩くこと15分。
目指すマンションは、もと食品会社として使われていたオフィスビルだった。
外観からは信じられないほど、内部は完璧にリフォームされている。
「外から見ると、オフィスっぽさは消せないんですが」と、上杉氏は苦笑しながら中を案内し始めた。
妻にはありがたい家事補助設備が充実している。歳をとっても、なかなか快適に住みやすそうな造りだ。しかし、なにより私たちが気に入ったのは、窓から銀座の夜景が楽しめることである。都会の喧噪が、まったく聞こえない。
熱帯魚にでもなったような気分を味わう。
とにかく私たちは、この部屋が気に入った。
3人で瓦斯燈へと戻る。
常連客だけになった店内で、カウンター席に促された。
並んで腰を下ろす。
笑顔の能坂氏が、3杯のジャックローズを振る舞ってくれた。
「お帰りなさいませ。銀座へ」
私たちの帰京は、その夜、粋な乾杯で幕を開けた。