ご近所の小金井公園内にある「江戸東京たてもの園」の、
夏休みイベント『下町夕涼み』に行って来ました。
今年で6回めだそうですが、はじめて行ってきました。
江戸東京たてもの園は、両国の江戸東京博物館の分園として、
15年前に開園された歴史的建造物の屋外展示施設。
移築される建物は年々増えて、いつのまにか27棟に*。
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それぞれ特徴的な建物が通りの両脇に立ち並ぶ、
山の手通り、下町中通りという2つのメインストリートができて、
そこは古き佳き帝都・東京の風情を残した街並になっています。
普段の開園時間は17時半まで(夏期。冬期は16時半まで)と、
夜のお散歩はできないのです。
下町夕涼みでは夜の20時半まで開園しているので、
いつもは見られない夜の風景が楽しめました。
オイラの世代にとっては懐かしい、土管が置かれた空き地に
祭り囃子の櫓が建てられ、浴衣姿の来園者たちが東京音頭を踊っている様子は、
昭和の原体験を思い出させる素敵な景色でした。
夕陽がおちた後の子宝湯。
ホント、「千と千尋」の世界です。
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裏通りにある井戸で手足を洗わせていたとき、
そういえばオイラもこうやってもらったことがあったなぁと思い出して、
ちょっとじ~んとなりました。
モダンなつくりの化粧品屋さん「村上精華堂」では、こどもの祭り化粧をしてくれるサービスが♪
お鼻を白く塗られて、ちょっとビックリのアマリロ。
八王子千人同心家は、癒しの食事処に♪ 満員なのに、なにかゆったりとしているのは、
古い家屋の懐の深さではないかと。
最後にオイラが大好きな建築家・前田國男邸を眺めながら帰路につく。
第二次世界大戦中の昭和17年、建築資材が不足している中、ミニマルな建築思想を貫いた前田氏の仕事は、
60年以上経った今でも新しさを感じさせる素晴らしい建物になっている。
隣りに移築された小出邸とならんで、今の街並にも調和する普遍的な美しさを感じる。
それにしても、子どもの頃にかいだ生活の匂いまでもが、漂っているような下町中通りに立ち、
古い建物たちが、夜の闇の中で朧な灯りに照らし出されている様子を目の当たりにすると、
たしかに昭和にタイムスリップした感覚になる。
たてもの園全体が敷地毎タイムマシンにでもなったかのようだ。
防犯防災の意図は理解できるが、願わくば定期的に夜間開園をお願いしたいと、こころから思う。
そんな夏の宵でした。
*最終的に30棟が移築される予定だそうです。