多次元情報解析のスキームに、「CPS」「ジーニアスコード」と呼ばれる課題解決手法があります。
Creative Problem Solving method 鬼直訳すると‘課題抽出を作り出すおけいこ’ということなのですが、課題解決の‘天才’は、かならず自分の内側に潜んでいる、といわれています。
コレは、今ビジネスの世界でもかなりの方々が実践してる超速読法「フォトリーディング」の開発者ポール・シーリィと、心理学の世界的な名著「頭脳の果て」の著者ウィン・ウエンガー博士が協同したプログラムで、いわゆる多次元情報解析というものです。
多くのひとは、いくつか実際に現物を見た経験のないものに対して、共通の具象化されたイメージを持つときがあります。
例えば、ビタミンCがそうだと思いますが、「色は黄色(レモンイエロー)」「なんとなく酸っぱい」「カタチは丸く」「四六時中ちょこちょこと動き回り」「甲高い声でおしゃべり」というイメージを持っているはずです。
しかし、実際のビタミンCは、アスコルビン酸と呼ばれる、水溶性のビタミンの一種で、食品成分の一つ、に過ぎません。つまり、それ自体がちょこまかと動いたり、おしゃべりしたりする生物ではありません。
しかも、実際の色は透明であり、味も無いのです。
ビタミンCを多く含む食品や清涼飲料を売りやすくするため、ビタミンCが「爽やかな酸味があり、カラダをリフレッシュさせる」というイメージを訴求した、マーケティングの影響が大きいのです。
とはいえ、ビタミンCが酸化を防ぐ働きを持っていて、私たちのカラダをリフレッシュしてくれるのは事実です。コラーゲンの結合を促進し、活性酸素からのダメージを防いでくれます。多くの酸化防腐剤の、主成分として活用されています。
なので、私たちの脳は、たとえビタミンCの実態を知っても、相変わらず「ビタミンCとは、黄色で、酸っぱくて、元気に飛び回る、丸くて、チビッコくて、妙に甲高い声の、おしゃべりな小人」というイメージ認識を、変えることはないのです。
さて、脳科学の権威でもあるウエンガー博士とシーリィは、こういった脳のイメージ認識に着目して、被験者の頭の中に潜在する問題について、被験者自らの手で何枚もの絵を描かせて、いくつかのイメージパターンに分類しながら、形而上学的な問題解決のアプローチを行うという実験を繰り返し、結果、フォトリーディング能力開発の手法にまで辿り着きました。
多次元情報解析という、およそ無限の計算による、数字データとの対話は、形而上学=哲学というフィルターを通すことで成立する、ということなのです。
これはつまりデジタル技術の進化によって、人間の脳の働きの未知領域(この場合は「記憶」「パタン認識」)を便宜上、過剰に拡げることで可能になったことなのですが、実際私たちは、こういった作業を計測不可能な光速の早さで、瞬時に処理しているのも判っています。「勘」「直感」による判断です。
先日から始まったドラマ「SPEC」(カルトドラマとして未だ伝説的な人気を誇るドラマ「ケイゾク」の続編的シリーズ)の中でも、戸田恵梨香演じる主人公の天才捜査官が、何回も繰り出すお約束のセリフがあります。
人間の脳は、その能力の10%にも満たない部分しか使われていません。
残りの8割以上の領域には、まだ未知のスペックが隠されているんです。
(豊川悦司主演の悲劇的なSFドラマ「NIGHT HEAD」も、この8割強の未知領域がテーマでしたね。)
多くの経済学者も言ってますが、私たち一般市民が、これほどまでビジネス(=経済市場)に関与している時代は未だかつてなかった、と。
もはや脳のチカラの10%では解決できない、様々な問題が次々起こっています。
たんぱく質が歩き出した(それも異様な速さ!)時代なのですから、私たちもそれに伴った‘ココロの進化’をすべき時、なのかもしれません。
未知なるものへの畏れは、抑えがたい本能ですが、進化への欲求もまた本能。
私たちすべてが、しあわせになるイメージを持って、ココロを開くおけいこをすれば、世界はもっと素敵になるはずです。
たんぱく質が歩くことが判った日でも、ビタミンCはやっぱり黄色くて酸っぱくて元気なヤツってことを、けっこうみんなそう思ってるんだから、山積みの問題を片付けるのもそんなに難しいことぢゃない、って気がするよドラえもん♪ってお話でした。
===
たんぱく質の「歩く姿」初撮影
高速AFMで観察した結果、ミオシンVが脚を交互に後ろから前に回しながら出し、大またで歩く動きが初めて確認できた。歩幅は約36ナノメートル(ナノは10億分の1)で、人間なら百メートル10秒28で走る五輪選手並みの速さという。時折、足踏みして立ち止まるような仕草も見せた。