ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」は、多くのクリエイターに影響を与えた名作ですが、
木村拓哉主演のMr.BRAIN、
どうやら、あの哀しくも美しい結末へ向かうのではないかと。
今回のキャスティングには、いろいろと腑に落ちないところが多すぎたのと、
それに比べて第1回、第2回の出演者たちの異様なハイテンションぶり。
そして、今回の杉本哲太扮する医師の言葉
「あまり、いい予感がしない…」
アナタ、「24」のジャック・バウアーですかっ!?
つか、邦訳版アルジャーノン~の主演をやったユースケ・サンタマリアが初回のゲストでしたし…
68年の映画化「まごこころを君へ」は、主演のクリフ・ロバートソンにオスカーをもたらせました。
2000年の再映画化は、まったく話題になりませんでしたが、それもカナダ制作という
興行的な評価はまったく望めない環境だっただけのことで、
むしろ今、キムタクが「アルジャーノン」をやることこそ、意味があるかと。
なんとなく、
綾瀬はるかや水嶋ヒロの、
本来の持ち味である‘透明感’‘静かな佇まい’をわざと押し殺した、
天然系空回りのお笑いも、哀しいクライマックスにつなぐ演出なのではないかと。
アルジャーノンで描かれた、主人公チャーリーの周りの人々と
Mr.Brainのキャラクターたちも、やけにかぶるし。
快刀乱麻的な刑事ドラマ「BOSS」
新さすらい刑事純情派「ハンチョウ」
そして、
所詮亡父には敵わないのか?!思わず苦戦する松田翔太「名探偵の掟」
東野圭吾「ガリレオ」のヒット以来、
ここにきてイケメン+お笑いの要素を加えた推理ドラマ・刑事ドラマが多いが、
田村正和に挑戦したか「警部・古畑任三郎」以来の
倒序モノのスタイルを持ち込んだあたりも
キムタク・ドラマならではの捻りか。
なにせ、
今作の脚本家・蒔田光治は、堤幸彦のパワープレイを支える職人だし、
もうひとりの森下佳子は、あの「セカチュウ」や「白夜行」の人…
よもや、凡庸なアイドルドラマで終わろうはずもない。
期待は膨らむ一方です。
「ビューティフルライフ」以来の
号泣エンディングを深読みして、ニヤニヤしているのは
よもやオイラだけではあるまいて。